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経済学専攻修了生メッセージ

大和証券株式会社
江口 尚孝
2011年3月
上智大学経済学研究科修了
大学院生時代、特に印象に残っている授業とご自身の研究について
特に印象に残っているのは、必修科目であるコースワークです。ミクロ、マクロ、計量経済学の基本的な知識を身に付ける授業であり、研究を行うにあたっても重要な位置付けとなっています。修士論文では個票データを用いて家計の慎重度(prudence)に関するパラメータを推定する研究を行いましたが、その際にも大いに役に立ちました。
大学院で学んだことがどのように仕事に生かされていますか?
今までの業務では、金融工学を用いた金融商品(特にデリバティブ等)の価格付けに関する業務において院生時代の知識や経験が活かされました。こういった分野では数値計算関連の知識と親和性が高く、テクニカルなところを押さえていることが大きなアドバンテージとなります。また国際的な金融規制に対応するためのシステム構築では、過去に金融規制周りの論文を読み通していたことから、BCBS(バーゼル銀行監督委員会)のワーキングペーパーやドキュメント等に対する理解度が深まったと思います。
学生へのメッセージ
一般的に、大学院で学んだ知識を実務で直接活かすことのできる場面は少ないと思います。金融工学周りの業務のように親和性の高いケースは稀であると考えたほうが良いでしょう。しかし、仕事に取り組む姿勢と研究に取り組む姿勢には共通項があると考えており、分からないことを文献にあたって調べ上げたり、自分でノートを纏め上げたりといったプロセスはどの世界においても有効です。専門的な知識を身に付けることに加え、このような、ある意味で地味な作業を着実にこなせる力も鍛え上げておくことはプラスになると思います。